こんにちは、三菱UFJアセットマネジメント(三菱AM)は2025年1月にも、上場投資信託(ETF)を除き国内公募追加型株式投資信託で最大の純資産総額を誇るeMAXIS Slim 米国株式(スリムS&P500)の運用管理費(信託報酬)を年0.0814%以内(年0.07568~0.08140%)に引き下げる方針を固めました。10日付日経朝刊2面で報じました。日経の報道では、S&P500連動投資信託で最も信託報酬が安い楽天・プラス・S&P500インデックス・ファンド(楽天S&P500)の年0.0770%、ステート・ストリートS&P500インデックス・オープン(日本投信版SPY)の年0.0748%とほぼ同水準にまで下がるとしています。ここまで下がると実質的に誤差レベルの違いしかないと言えますが、報道が事実ならば業界最低水準の信託報酬を目指し続けるとしている三菱AMの姿勢に拍手を送りたいとしています。
実質コストをみて判断か
詳しい記事の内容は該当日付の紙面か日経電子版(有料会員限定記事)をご覧ください。一定期間ならば、楽天証券の取引アプリ「iSPEED」内にある日経テレコンでも読めます(要楽天証券口座開設)。スリムS&P500は現状、信託報酬が年0.09372%以内(年0.09240~0.09372%)となっています。純資産総額5,000億円未満の部分が0.09372%、5,000億円以上1兆円未満の部分が年0.09306%、年1兆円以上の部分が年0.09240%としています。引き下げ方針の信託報酬も純資産総額の残高に応じて段階を踏んで年0.07568~0.08140%に設定するとみられます。日経の報道によると、スリムS&P500の直近の総経費率(実質コスト)は年0.10%で、楽天S&P500の実質コスト年0.09%をごくわずかながら高くなっていました。三菱AMはライバル会社の低コスト商品に資金流出を防ぐために、信託報酬の引き下げが必要と判断したとみています。報道が事実という前提ですが、引き下げの理由として妥当なところだと思います。9日現在、スリムS&P500の純資産総額は6兆1,648億円、楽天S&P500は3,758億円となっています。ちなみに、日本投信版SPYは1億6,500万円です。販売会社に楽天証券、SBI証券のインターネット二大証券のどちらも扱いがないのが少なからず影響しているのではないかと思います。
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