こんにちは、上場投資信託(ETF)を除く国内公募追加型株式投資信託の2023年4月末時点の純資産総額ランキングトップ20の投資信託で、低コストインデックス型は6本がランクインしました。eMAXIS Slim 米国株式(スリム米国株式)に加え、オルカンが節目の一つとなる純資産総額1兆円を超えました。基本かつ王道の低コストインデックスファンドの純資産総額が大きくなることは、一般に総経費率を引き下げる効果があり、運用側にも投資側にもメリットがあるとされます。
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超低コストで全世界株を時価総額通りに
オルカンは米国、日本など先進国、新興国の47カ国・地域の大・中型株式約3,000銘柄に時価総額通りに投資をしています。米国の割合が6割程度です。分配金を出さずにファンド内で配当金を再投資しているため、配当課税を繰り延べる形で効率的な複利運用をしています。積み立て型少額投資非課税制度(つみたてNISA)対象銘柄で、2024年以降の新NISAでもつみたて枠対象になるのが確実です。売買手数料無料で、信託財産留保額はかかりません。運用管理費(信託報酬)は11日に引き下げられ、年0.1144%以内から年0.1133%以内になりました。超低コストで時価総額通りに世界中の株式に投資ができる夢のような優良ファンドです。新NISA導入とともに、課税口座の投資信託や上場投資信託(ETF)、個別株を売却し、オルカンに乗り換える動きが広がるのではないかと言われています。4月末時点の純資産総額は1兆158億円で4位とし、前月比556億円増えました。
スリム米国株式、首位固め
スリム米国株式は2月6日に純資産総額首位に立って以降、純資産総額を着実に伸ばし2位以下との差を広げています。4月末現在で1兆9,593億円(前月比836億円増)です。なお、純資産総額が一時2兆円を超えました。オルカン、スリム米国株式以外のランクインインデックスファンドは、楽天・全米株式インデックス・ファンド(楽天VTI)が6位、SBI・V・S&P500インデックス・ファンド(SBIVOO)が7位、<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド(ニッセイ先進国)が19位、野村外国株式インデックスファンド・MSCI‐KOKUSAI(野村先進国DC)が20位でした。純資産総額や前月比増減額は【表】の通りです。野村先進国DCが確定拠出年金(DC)限定で、他の5本はつみたてNISA対象です。
しぶとい毎月分配型
純資産総額ランキングトップ20には、毎月分配型(毎月決算型)投資信託を代表とする手数料をぼったくる極悪投資信託が複数残り続けています。購入するだけで1~3%程度の手数料が発生し、毎年1~2%超の信託報酬が発生し続けます。つみたてNISA対象の低コストインデックスファンドならば、売買手数料は無料で信託報酬は年0.1未満~年0.2%程度であるのに比べ、極めてコストが高いです。さらに、毎月分配型投資信託は複利運用の基本に真っ向から反する最悪な劣悪金融商品であり、投資家から手数料を巻き上げるだけを目的とした悪徳投資信託です。どんな理由があろうと投資する価値は一切ありません。強引に分配金を払い出すために元本から取り崩すタコ足配当(分配)が当たり前のように行われています。さらに、多くの人にとって商品の仕組みが理解しがたい金融派生商品(デリバティブ)取引を駆使したタイプが多いです。老後の取り崩し期には毎月分配型投資信託は選択肢になるなんて意見もありますが、売り手側の浅ましい屁理屈に過ぎません。低コストインデックスファンドで証券会社の定率売却サービスを活用したり、必要額をその都度売却したりすれば済む話です。他にはETFに投資し、諸経費を控除した配当・利子のみを原資とした健全な形の分配金を受け取る選択肢もあります。購入コストや維持コストがボッタクリレベルにかかり、金融商品としての合理性が皆無の毎月分配型投資信託が出る幕は一切ありません。なお、新NISAで、毎月分配型投資信託は新NISAの投資対象から除外されます。ランキングトップ20から毎月分配型投資信託が駆逐される日までこの段落は残し続ける覚悟です。
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