こんにちは、上場投資信託(ETF)を除く国内公募株式投資信託の純資産総額2位につけているeMAXIS Slim 米国株式が首位奪取を目前にしています。14日現在で1兆6,672億円に達しており、首位の投資信託と1,200億円余としています。昨年末の8,000億円差、11月末の1,500億円差から考えると急激に差が詰まっており、首位奪還は目前としています。投資情報会社モーニングスターが自社サイトで報じました。健全な積み立て型少額投資非課税制度(つみたてNISA)対象で主要株価指数に連動する低コストインデックス型投資信託が国内で純資産総額首位に立つのが待ち遠しいです。
毎月600億円程度純資金流入続く
eMAXIS Slim 米国株式は米国を代表する500社に時価総額通りに投資をしています。維持管理費(信託報酬)は年0.0968%と最安水準で、売買手数料はかかりません。つみたてNISA対象投資信託で純資産総額首位に立っています。全世界や全米、先進国の各株価指数に連動する低コストインデックス型投資信託とともに、株式投資の主軸に据えるのにふさわしいです。モーニングスターによると、最近は毎月600億円程度の純資金流入が続いているといいます。先日与党税制改正大綱に盛り込まれたNISA恒久化、非課税保有期間無期限化とともに、eMAIXS Slim 米国株式が国内投資信託で純資産総額首位に立つことは日本の投資信託、株式投資にとって歴史的な出来事になると思います。
「インデックス投資は勝者のゲーム」(ボーグル著)はインデックス型投資信託を世界で初めて生み出した米バンガード社の創業者である著者がインデックス投資の優位性を様々な角度から記しています。ボーグル氏以外の米国の著名経済・金融人によるコラムもあります。
毎月分配型投信は極悪金融商品でしかない
モーニングスターの引用記事は中盤以降、運用会社や店舗型証券会社、銀行に気持ち悪いレベルで忖度(そんたく)に忖度を重ねた内容となっています。手数料をぼったくる極悪金融商品にすぎない毎月分配型投資信託を強引に持ち上げ、インターネット証券会社での取引の不安をいたずらに煽って、手数料の安い投資信託をほとんど扱わない店舗型証券会社や銀行での取引を誘導しようとしているとしか思えない内容になっています。執筆した記者も自らの良心に反して、スポンサーに配慮しサラリーマンとしての職務を全うした結果の記事だと思います。仮に心から自らの心に嘘偽りなく記事を書いていたのだとしたら、投資信託を題材に扱う記者としての必要知識が著しく欠けていると疑うレベルです。ツッコミどころは多々ありますが、毎月分配型投資信託のくだりに絞って反論します。
※あくまで該当記事の該当箇所への反論であり、モーニングスター社や執筆記者を誹謗中傷する意図はありません
退職世代でも最悪
モーニングスターの該当記事では、毎月分配型投資信託は退職世代など資産活用層にとっては、資産運用を継続しつつも目の前の収益を現金化して活用できるというメリットがあるとしています。このくだりは毎月分配型投資信託を無理やり正当化するためのお決まりのフレーズ(テンプレ文)の一つです。現金を取り崩しながら資産運用を続ける場合、手数料が著しく高い毎月分配型投資信託を使う理由は全くありません。しかも、元本を取り崩す特別分配金(タコ足配当)が横行しています。つみたてNISA対象で分配金を出さない全世界株や米国株、先進国株のインデックス型投資信託を必要な分だけ、もしくは定率で取り崩していけば済む話です。手数料も毎月分配型投資信託の10分の1以下です。ファンド内で配当金や分配金を効率的に再投資しながら、必要な分だけ分配金を得られます。楽天証券などのインターネット証券は定率取り崩しサービスもあります。必要経費を控除した配当・利子のみを原資とした健全な形の分配金を得られるETFに投資をする手もあります。ETFならば、値上がり益や元本を原資とする分配金を出しておらず、健全な形で分配金を得られます。さらに、記事では国内株式投資信託純資産総額1位の毎月分配型投資信託は基準価額が1万円をキープするように分配金を出しているから健全だとしています。確かにひどいレベルの毎月分配型投資信託よりも分配率はまだましです。しかし、毎月分配型投信には変わりないのでひどい度合がまだましだという意味で、劣悪な金融商品には何ら変わりません。投資信託設定当初に投資をした人にとっては収益を分配されているともみなせなくはないかもしれませんが、高値圏で投資をした人は残念ながらタコ足配当が発生しています。退職世代でも、毎月分配型投資信託は最低最悪な劣悪金融商品に何ら変わりなく、最悪な金融商品です。
楽天証券は、つみたてNISA対象の低コストインデックス型投資信託を多数揃えています。定率などの投資信託の自動取り崩しサービスがあります。
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