こんにちは、木原誠二官房副長官は4日のフジテレビ番組で、2023年度税制改正での金融所得課税強化に慎重な考えを示しました。少額投資非課税制度(NISA)を拡充する政府・与党の方針との整合性から「課税強化は逆方向のメッセージになる」と述べました。日経電子版が4日、報じました。金融所得課税強化は中間所得層以下により重荷になり格差是正につながりません。それどころか、一律引き上げをしてしまうとむしろ格差を一層拡大させてしまいます。木原氏の発言は当然の話です。
日経電子版の該当ページです
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将来の金融所得課税強化の危険性は残る
木原氏は確かに金融所得課税強化を2023年度税制改正に盛り込む考えを事実上否定しました。しかし、金融所得課税強化自体を否定した訳ではありません。将来に実行される危険性は残っていると思います。金融所得課税強化は中間所得層以下により痛手となり、一律引き上げにしてしまうと格差をより拡大させます。主要先進国と比べても日本の金融所得税率は現時点でも基本的に高いです。主要先進国の株式譲渡益課税の概要は【表】の通りです。個別に見れば、米国と英国は日本よりも課税率が低いです。ドイツとフランスは一見すると日本よりも高いように見えますが、高額所得者だけが選択する分離課税の税率と比較した場合に限った話です。ドイツ、フランスともに大多数の所得者は総合課税を選択した上で各種控除を受けられるため、日本の税率よりも安いのが現状です。
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