こんにちは、先日ツイッターで「インデックス投資は老後の保障になるかもしれないけど、今の生活は良くしてはくれない。理想は老後への資産形成をしながら今の生活を豊かにすること」とした上で、月数万円の配当金があるだけで生活は豊かになるとするツイートを見かけました。正直、インカムゲインばかりをありがたがり、トータルリターンに十分に目が行っていない発言に感じました。
必要な時に取り崩せる
件のツイートは株式投資への理解不足が疑われる高配当投資家に見られがちな発言です。インデックス投資はお金が必要な時に取り崩せばいいわけです。相手に決められた配当金や分配金を得るよりも、積み立て型少額投資非課税制度（つみたてNISA）対象で無分配型の低コストインデックス型投資信託で運用し、必要になった時に必要金額だけを取り崩す方が自由でいいと思います。つみたてNISA対象で無分配型のインデックス型投資信託は、効率よく配当課税を繰り延べてファンド内で配当金を再投資しています。これに対し、個別株の配当金や投資信託の分配金は払い出されたら、払い出された分だけ株価や基準価額が下落します。取り崩すのと何ら変わりません。ちなみに、筆者は先日まとまった金額が必要になったためインデックス型投資信託などを必要金額分躊躇なく売却しました。毎月一定額の配当金や分配金を得るよりも、普段は無分配型かつつみたてNISA対象の低コストインデックス型投資信託で効率的に運用し、人生で必要な時に取り崩す方がありがたい限りです。
インデックス型投資信託を必要金額売却した際の記事を取り上げた筆者のブログの該当記事
自分の資産を自分でコントロールできない
水瀬ケンイチ氏のブログ
梅屋敷商店街のランダム・ウォーカー（インデックス投資実践記）
件のツイートに対し、日本のインデックス投資のパイオニアで投信ブロガーの水瀬ケンイチ氏は「自分の資産を自分ではコントールできない宣言」と指摘しています。さらに「基準価額なんか下がってもいいから毎月同じ分配金を出せ」と運用会社にクレームを入れる高齢者と同様の理解不足が疑われると述べています。定期的なインカムゲインだけをことさらにありがたがるのは直近の出来事が印象に残り、評価期間全体の評価が正しく行われない認知のゆがみでしょうと付け加えています。件のツイートはフォロワー数万人の影響力がある人の発言でした。投資初心者が誤解しかねない内容を水瀬氏はどうしても看過できなかったと推察しています。
楽天証券はつみたてNISA対象の低コストインデックス型投資信託を多数扱っています。
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