こんにちは、でんです。岸田文雄首相の経済ブレーンとされる原丈人氏は10日、株主配当を従業員の給与に振り向けることで国民の所得向上を提案しました。岸田氏にこの噴飯ものの愚策を伝えており、実行するのを期待しているそうです。ブルームバーグが10日、報じました。国民への分配を金科玉条に、国家が株式会社の配当政策に介入し強制的に給与に振り分けようという発想は国家社会主義(ファシズム)の発想そのものです。
経済ファシズム
確かに筆者は岸田氏や原氏がムッソリーニのような独裁を志向するファシストとまでは思っていません。ましてやゆがんだ人種優劣思想を持つナチズムの信奉者とは到底思えません。しかし、国家が企業の配当政策に介入し、無理やり給与に振り分けようとする発想は経済ファシズムだと言わざるを得ません。国家が企業活動に安易に介入できる状況になるのは大変危険です。時の政権が恣意的に企業の財産を強制徴収することにつながる懸念さえあります。原氏はこうした企業の配当政策への国家介入を「国民が大きく期待している」と語っています。一見耳障りは良いように感じますが、原氏や岸田氏の主張が経済ファシズムである上に日本経済衰退につながりかねないという実態を知れば、多くの支持は得られないと思います。
衰退につながる
株式会社のうち、上場企業は証券取引所で広く資金を募っています。株式発行を通じて株主から得た投資資金は新製品の開発、商品の製造・再生産、自社事業の拡大に使われ、得られた利益のうち一部を投資した株主に配当金を出したり、自社株買いをして発行株式の価値を上げたりして還元しています。株主はリスクを背負って投資をしています。もし株主配当金が削られ、従業員の給料に回ってしまったら投資家の投資意欲はそがれます。結果として企業は資金を集めるのが難しくなり、企業の成長、ひいては日本経済の成長が鈍化します。経済の衰退につながりかねないとさえ言えます。
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