こんにちは、でんです。自民党総裁選の候補者の一人とされる高市早苗氏が右派系雑誌のウェブ記事で金融所得増税を主張していました。50万円以上の金融所得の税率を20%から30%に引き上げたり、企業への課税強化をしたりするといった内容でした。仮に実現に向けて動き出せば、新型コロナで打撃を受けている日本経済に深刻な影響を与えかねません。加えて日本企業の国際競争力を著しくそぎ、日本株の暴落を招きかねない政策だと思います。その結果、株式の50%を日本株で運用している年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の運用成績に悪影響を及ぼしかねません。最後にあおりを受けるのは国民一人一人です。全くもって的外れな政策だと思います。
極左政党と同じ主張
高市氏は「金融所得の税率を30%に引き上げれば、おおむね3,000億円の税収増になる」と主張されています。確かに格差問題は資本主義の課題です。しかし、税率引き上げによって企業収益や個人の資産運用、GPIFの年金運用に甚大な悪影響が出る懸念があります。3,000億円の税収増を図ろうとするあまりに長期的な企業や個人の資産形成を阻害しかねません。まさに「角をためて牛を殺す」状況になりかねないと思います。企業収益やGPIFの年金運用に悪影響が出れば、最後に苦しむのは国民一人一人です。加えて政財界が目指していた東証を国際金融市場にしようといった機運に水を差す考えです。海外から日本への投資マネーが逃げ出すことも容易に想定されます。実は金融所得の税率引き上げは無神論を信仰し、資本主義を否定して「科学的社会主義」の実現を目指している極左政党と全く同じ主張です。この極左政党は単独政権が実現した暁には民主集中制による一党独裁政権を実現し、企業の国有化や東証廃止、天皇制廃止を画策しているとされています。さらに秘密警察による密告、監視社会になり今のような言論の自由は全くなくなると思われます。高市氏は、日頃から敵意をむき出しにしているイデオロギーを持つ政党と同じ主張をされていることに気づかないのでしょうか(苦笑)
冷静に今できることを
高市氏はまだ自民党総裁になったわけではありません。仮に総裁になったとしても、金融所得増税は政財界で広く受け入れられるとは考えにくいです。加えて米国株や全世界株、先進国株のインデックスファンドに長期投資している投資家は課税を繰り延べる形で投資をしているため、短期売買者よりも影響は小さいといえます。仮に増税になったとしても、現行で課税所得が900万円以下ならば、上場投資信託(ETF)の分配金を確定申告して所得税を総合課税にし、住民税を申告不要にすれば税率が下がる可能性が高いです。冷静に投資方針を守って、情報に踊らされることなく淡々と積み立て(あるいは一括)投資を続けて問題ないと考えます。
国家社会主義者?
このブログに来ていただき、最後まで読んで下さり、ありがとうございます。高市氏の日頃の言動や今回の金融所得増税の政策から分析すると、高市氏は右派の中でも国家社会主義に近い考え方なのかもしれません。国家社会主義はファシズムの考え方で、かつての国家社会主義ドイツ労働者党(ナチス)、イタリア・ファシスト党の党是そのものです。ちなみに、現在のドイツ連邦共和国(ドイツ)でナチスを礼賛したり、ナチスを連想したりする行為はドイツ刑法で刑事罰の対象となっています。ドイツ国内では、外国人だとしても有無を言わさず身柄を拘束され、罰金などの刑事罰を受けるそうです。事実、ドイツ国内でナチス式敬礼をした外国人が逮捕される事例は複数報道されています。
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