スポンサーリンク

投資信託のトリセツ前編

eMAXIS Slim S&P500目論見書① 株式投資の心構え
スポンサーリンク

 こんにちは、でんです。投資信託では目論見書、月次レポート、運用報告書が公開されています。証券会社や運用会社のホームページから見ることができます。専門家やマニア以外は全て読んで確認するのは相当骨が折れると思います。しかし、最低限押さえた方がいい部分があるのも事実です。今回から2回にわたり投資信託の読み方を取り上げます。楽天証券で買い付け、積み立て設定件数でともに1位で、当ブログでもお勧めの米国株インデックスファンドのeMAXIS Slim 米国株(SlimS&P500)(三菱UFJ国際投信)を例に、基本的な読み方を説明します。前編は目論見書の見るべきポイントを紹介します。

スポンサーリンク

目論見書

eMAXIS Slim S&P500目論見書①
eMAXIS Slim S&P500の交付目論見書より。商品分類から追加型の海外株式インデックス型、属性区分から対象インデックスがS&P500指数、為替ヘッジはないなどと分かる

 目論見書には交付目論見書と請求目論見書があります。最低限必要な情報を押さえるならば交付目論見書で大丈夫です。上の画像は交付目論見書の1ページ目です。商品概要が書かれています。インデックス型でS&P500指数に連動しており、為替ヘッジはないと分かれば基本大丈夫です。なお、為替ヘッジは外国株式や外国債券の為替リスクを軽減する取引方法です。日本円は外国通貨に比べて低金利のケースが多いため、多くでヘッジコストを負担することになります。長期的にドル円やユーロ円などの主要通貨間の交換比率(レート)は一定の範囲(レンジ)に収まるため、株式長期投資で為替ヘッジは不要です。※為替ヘッジをかけた方がいい投資対象もありますが、今回は関係ないので割愛します。※追加型はいつでも買えるという意味です。オープン型とも言います。追加型・オープン型ならば問題ありません。※決算頻度は年1回が望ましいです。

eMAXIS Slim S&P500目論見書②
eMAXIS Slim S&P500の交付目論見書より。基準価額や純資産総額、分配金の有無や推移、組み入れ上位銘柄が確認できる

 交付運用報告書を読み進めると、運用実績が紹介されています。画像から純資産残高が右肩上がりで上昇している一方で、1度基準価額が大きく下落しているのが分かります(ちなみに、大きな下落は新型コロナウイルスの感染拡大で2020年2月下旬から3月下旬まで暴落したためです)。組み入れ上位銘柄や年間収益率の推移も分かります。投資信託に望ましくない分配金は過去1度も出ていないと確認できます。

eMAXIS Slim S&P500目論見書③
eMAXIS Slim S&P500の交付目論見書より。購入時手数料や信託財産留保額がかからないこと、信託報酬が年0.0968%と分かる

 手数料は交付目論見書で要チェック項目です。購入時手数料、信託財産留保額はかからないと分かります。信託報酬は年0.0968%と国内最安クラスの信託報酬です。そのほか、ファンドの純資産残高が増えると信託報酬が安くなると説明されています。購入時手数料無料は投資信託を購入する上での最低条件です。信託報酬も当ブログが掲げる年0.25%を下回っています。※信託財産留保額は解約時(売却時)に支払うペナルティーのようなものです。解約者の資産売却時にかかる手数料は投資信託保有者が負担することになります。そこで解約者が保有者への「迷惑料」として信託財産留保額を負担します。販売会社や運用会社に支払う手数料ではありません。最近では信託財産留保額がない投資信託が増えていますが、どちらがいいかは微妙なところです。

eMAXIS Slim S&P500目論見書④
eMAXIS Slim S&P500交付目論見書より。信託期間(運用期間)が無期限と分かる

 実は1個ページを飛ばしていました。信託報酬などが書かれていた前のページに重要な情報が一つあります。信託期間(運用期間)を確認してください。無期限ならば問題ありません。運用期間が限られた投資信託は、どんなに信託報酬が安くても長期投資対象とはなりません。繰上償還は運用終了を意味します。SlimS&P500は受益権口数が10億口を下回った場合などに繰上償還の可能性があると記されています。1口=1円と考えると、10億円です。ちなみに、SlimS&P500の純資産総額は2272億円(2021年1月5日現在)です。繰り上げ償還の心配はなく、運用規模としても問題ありません。

 今回は目論見書の読み方を説明しました。次回で月次レポートや運用報告書のポイントを取り上げます。このブログに来ていただき、最後まで読んで下さってありがとうございました。

コメント

タイトルとURLをコピーしました