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オルカンよりS&P500が優れている!?

オルカン表紙 株式投資の心構え
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 こんにちは、経済評論家で忖度なしの「ド正論」を述べ続けている山崎元氏が「山崎元がホンネで回答『オールカントリー』より「S&P500』の方が優れているという検証、どう考えますか?」と題した記事を楽天証券コラムサイト「トウシル」で記していました。トウシルが山崎氏に聞きたいテーマを募集し、山崎氏がいくつかの質問に回答するコーナーの第1回目です。山崎氏はタイトルの質問に対し「データの前で立ち止まるのは『愚図な人間』」とバッサリと答えています。質問の潜在的な意図にある問題点として、根拠にも証明にもならないデータを取り出して立ち止まり、思考停止していると指摘しています。S&P500指数が検証期間で好調だった可能性は大いにあるとしています。山崎氏の言い方は別にして、「そりゃそうだよな」という感想です。

※山崎氏はQ&Aコーナーなので、いくらかカジュアルかつ本音の物言いをしており「お許しください」としています。

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好調な部分集合

山崎元がホンネで回答「『オールカントリー』より『S&&P500』の方が優れているという検証、どう考えますか?」 | トウシル 楽天証券の投資情報メディア
トウシルはこのほど、読者の皆さまから山崎元に聞きたいテーマを募集しました。たくさんの投票をいただき、ありがとうございました。自由回答でいただいた疑問・質問は、全て本人に届けております。この記事では、いくつかの質問に回答します。(トウシル…

「トウシル」の該当記事

 詳しい記事の内容は「トウシル」の該当記事をご覧ください。山崎氏は、ある銘柄の部分集合を取った時にある期間でリターンが優れていることはよくあると述べています。一般に部分集合は銘柄数が減るのでリスクが低くなりませんが、中にはある期間でリターンが高いかつリスクが低い部分集合が見つかることは十分にあり得るとしています。全世界株に対し、S&P500指数が過去にリターンが高いかつリスクが低い「好調な部分集合」であった可能性は十分にあり得ると言います。当ブログとして山崎氏の主張に補足すると、6月17日付日経朝刊「マネーの学び」によると、「アベノミクス相場」が始まる直前の2012年10月末から直近の2023年5月末の上昇率はS&P500指数やMSCIコクサイ(日本除く先進国株価指数)よりも日経平均の方が高い結果だったといいます(株価平均型の日経平均を時価総額加重平均型のS&P500指数などの比較対象とするのは適切かどうかは置いておきます)。他にも2000年代だけで区切れば、新興国株のリターンが高い結果を出していたといいます。期間を区切れば「好調な部分集合」は思いつくだけでも出てくる印象です。将来のリターンの保障になっているとは到底思えません。他にも「20年以上投資をすると絶対に損はしない」というデータに対しても、山崎氏は鋭いツッコミを入れています。一つ紹介すると仮に「20年以上投資をすると絶対に損はしない」という上限が「絶対」ならば、株式の期待リターンは20年物国債の最終利回りと大きく変わらないはずだと指摘しています。言い換えると、現時点の株価がより高くなり、期待リターンが下がります。「損する可能性」がどうしても付きまとうからこそ、株式にはそれなりのリスクプレミアムが期待できると考えるべきだろうと強調しています。

 

論理で考えるのが普通

オルカン表紙

 山崎氏はデータの前で立ち止まる場合に加え、特定の人や書籍を「信じる」のは「クズな人間」とバッサリと切り捨てています。人にせよ本にせよ「信じる」アプローチは特に投資の世界では禁物と警告します。どんな専門家でも個人は間違いはありますし、あの株式投資の世界的名著「ウォール街のランダム・ウォーカー」ですらも間違いはあるとしています。自分が理解していなかったり、自分の判断以外の何かを理由にしたりして、お金を動かしてはいけないと強く訴えています。そして、論理で考えるのが「普通の人間」としています。投資対象が閉じた中での運用競争では、「平均」のポートフォリオを持ってじっとしていることが有利な「平均投資有利の原則」が存在します。世界の株式による運用競争を考えると、米国株のみのアクティブな運用より、オルカンのような世界株に平均的に投資をする「平均投資」に近いポートフォリオがいいのではないかと記しています。異なる国々を含む多様なビジネスに広く分散投資をすることも魅力的と述べています。

 

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