世界貿易機関(WTO)は2026年10月8日、最新の「世界貿易見通し・統計」を公表しました。その中で、AI関連製品が世界の貿易拡大を大きく牽引していることが明らかになりました。2026年上半期の世界の商品貿易額の増加分のうち、実に47%をAI関連製品が占めています。WTOによると、2026年上半期のAI関連製品の貿易額は、前年同期比で67%増加しました。AI関連製品には、半導体やサーバーなどが含まれます。主なデータは以下の通りです。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| AI関連製品の貿易額 | 前年同期比+67% |
| 世界の商品貿易額の増加分に占めるAI関連製品の割合 | 47% |
| 2026年の商品貿易量成長率予測(従来) | +1.9% |
| 同(今回) | +3.9% |
| 2027年の商品貿易量成長率予測 | +4.1% |
注目したいのは、世界の商品貿易額の増加分の約半分が、AI関連製品によるものだったという点です。なお、世界の貿易全体の47%がAI関連製品という意味ではありません。また、47%は金額ベースの寄与率であり、貿易量の増加に対する寄与率ではない点にも注意が必要です。
AI需要が世界貿易の成長を押し上げる

WTOは今回、2026年の商品貿易量の成長率予測を、従来の1.9%から3.9%へ大幅に引き上げました。中東情勢によってエネルギー供給や輸送に混乱が生じる一方、AI関連の設備投資が予想以上に拡大しています。AIデータセンターの建設には、大量の半導体やサーバー、電子部品などが必要になります。そのため、AI関連の投資拡大は米国の巨大IT企業だけでなく、台湾の半導体メーカー、日本の半導体製造装置メーカーなどにも恩恵をもたらします。AIブームが世界各国の貿易を支えていることが、今回のデータからも分かります。
AIの成長と株式投資のリターンは別問題

AI関連産業の成長は、今後も期待されています。しかし、AI関連企業が成長することと、その企業の株式を購入して高いリターンを得られることは別問題です。株価には将来の成長期待がすでに織り込まれているため、企業業績が好調でも株価が下落する可能性があります。また、AI関連投資が想定を下回れば、関連企業の業績にも影響するでしょう。私は特定の産業や企業の将来を予測して集中投資するよりも、eMAXIS Slim 全世界株式(オルカン)などを通じて、世界中の企業に幅広く投資する方が合理的だと考えています。AIが今後も成長すれば、その恩恵を受ける企業も世界各地に現れるでしょう。将来の勝ち組企業を予想することにこだわらず、世界経済全体の成長を取り込む長期・分散・低コスト投資を続けていきたいです。
参考資料

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