仕事や試験勉強、スポーツ、遊びで思うような成績を上げたり、結果を出したりする場合、高い目標を掲げることが有効な場合が往々にしてあります。例えば、仕事で目標設定する時にノルマギリギリに目標設定すると、「もっと高い目標を」と上司に言われるケースが多いのではないでしょうか。資格試験では多くの場合、最初から合格点ギリギリに設定するのではなく、ミス(可能な限り防ぐ手立ては最低限の話です)や想定外を織り込んだ上で合格点から余裕を持った点数を目標に据えるケースが多いと思います。しかし、高い目標を持つのが禁物の世界も中にはあります。
期待リターンより高い成績を目標に据えると…

高い目標を持つのが禁物と言えるのは、リスク資産運用(株式投資)の世界です。株式で時価総額加重平均型の全世界株式の期待リターンよりも高い成績を目標に据えると、どうしてもリスクの取りすぎや無理が出てしまいます。仕事や試験勉強、スポーツなどの努力によって成績向上が有効に見込める世界と違い、株式のリターンは努力が極めて報われにくい(私を含めたほとんどの人は無理だと考えて全く差し支えなし)世界です。努力でどうにもならないことに労力を割くのではなく、全世界株式の期待リターン程度を期待するのが多くの場合得策であり、おおむね合理的といえます。

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