こんにちは、国民年金基金連合会が9月1日に発表した個人型確定拠出年金(iDeCo)の業況状況で、7月の新規加入者数は3万7,770人で加入者総数は302万6,137人になりました。2002年1月にiDeCoがスタートしてから初めて300万人の大台を突破しました。ウェルスアドバイザー(旧モーニングスター)が報じました。iDeCoの加入者は伸びてはいますが、ウェルスアドバイザーの記事によると、第2号加入者(サラリーマンや公務員等)が全体の85%を占めるといいます。
第1号加入者への浸透が課題
詳しい記事はウェルスアドバイザーの該当記事をご覧ください。ウェルスアドバイザーの記事によると、iDeCoの加入者300万人超のうち、第2号加入者が256万人で全体の85%を占めます。iDeCoの大きなメリットの一つである所得控除を受けられない第3号加入者(専業主婦)に関しては後述しますが、ひとまず第1号加入者(自営業者)への浸透が課題になると思います。記事では、国民年金加入者の割合を示しており、第1号被保険者(自営業者)は21%、第3号被保険者(専業主婦)は12%です。一方、iDeCoの第1号加入者は11%、第3号加入者は4%です。第1号被保険者は第2号被保険者(会社員や公務員等)と違い、厚生年金がありません。小規模企業共済やiDeCoを活用した個人年金づくりの重要性は高いです。可能な範囲で小規模企業共済とともに、iDeCoに加入した方がいいと思います。
専業主婦はつみたてNISAや新NISAを最優先
第3号被保険者のiDeCo加入率が低いのは仕方がないと思います。各種手数料がかかる上に所得控除が得られないのならば、基本的には劣化版積み立て型少額投資非課税制度(つみたてNISA)や劣化版新NISAになってしまいます。個人的には、専業主婦や住宅ローンを限度額いっぱいに組んでいる人、収入が極めて小さい人に限っては、iDeCoよりもつみたてNISAや来年以降の新NISAを優先した方がいいと思います。ただ、iDeCoに最も向かないとされる専業主婦でも課税口座で運用するぐらいならば、ほとんどのケースでiDeCoの方がメリットは大きいと申し添えます。iDeCo特有のメリットのうち、自己破産時にiDeCoの資産は原則、差し押さえ禁止となります。言い方は悪いかもしれませんが、専業主婦が離婚した場合にもiDeCoがセーフティーネットになりえます。
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