こんにちは、上場投資信託(ETF)を除く国内公募追加型株式投資信託の2023年5月末時点の純資産総額ランキングトップ20の投資信託で、低コストインデックス型は5本がランクインしました。日経電子版が7日報じました。eMAXIS Slim 米国株式(スリム米国株式)が2兆1,127億円(前月比1,534億円増)と首位を守り、インデックス型では初めて月末ベースで2兆円を超えました。オルカンは1兆1,027億円(同869億円増)とし3位に浮上しました。日経電子版によると、トップ3にインデックス型が2本ランクインするのは2000年以降で初めてです。
日経電子版の該当記事リンクです
インデックス型の規模拡大はメリット
トップ20に入った投資信託は【表】の通りです。基本かつ王道の低コストインデックスファンドの純資産総額が大きくなることは、一般に総経費率を引き下げる効果があり、運用側にも投資側にもメリットがあるとされます。スリム米国株式、オルカン以外のランクインインデックスファンドは、楽天・全米株式インデックス・ファンド(楽天VTI)が6位、SBI・V・S&P500インデックス・ファンド(SBIVOO)が7位、<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド(ニッセイ先進国)が18位でした。スリム米国株式、オルカンを含め、いずれも積み立て型少額投資非課税制度(つみたてNISA)対象の低コストインデックスファンドで、資産形成の中軸に据えるのに適しています。
しぶとい毎月分配型
一方、純資産総額ランキングトップ20には、毎月分配型(毎月決算型)投資信託を代表とする手数料をぼったくる極悪投資信託が複数残り続けています。購入するだけで1~3%程度の手数料が発生し、毎年1~2%超の信託報酬が発生し続けます。つみたてNISA対象の低コストインデックスファンドならば、売買手数料は無料で信託報酬は年0.1未満~年0.2%程度であるのに比べ、極めてコストが高いです。さらに、毎月分配型投資信託は複利運用の基本に真っ向から反する最悪な劣悪金融商品であり、投資家から手数料を巻き上げるだけを目的とした悪徳投資信託です。どんな理由があろうと投資する価値は一切ありません。強引に分配金を払い出すために元本から取り崩すタコ足配当(分配)が当たり前のように行われています。さらに、多くの人にとって商品の仕組みが理解しがたい金融派生商品(デリバティブ)取引を駆使したタイプが多いです。
新NISAから毎月分配型除外
老後の取り崩し期には毎月分配型投資信託は選択肢になるなんて意見もありますが、売り手側の浅ましい猿知恵に過ぎません。低コストインデックスファンドで証券会社の定率売却サービスを活用したり、必要額をその都度売却したりすれば済む話です。他にはETFに投資し、諸経費を控除した配当・利子のみを原資とした健全な形の分配金を受け取る選択肢もあります。購入コストや維持コストがボッタクリレベルにかかり、金融商品としての合理性が皆無の毎月分配型投資信託が出る幕は一切ありません。なお、新NISAの投資対象から毎月分配型投資信託は除外されます。ランキングトップ20から毎月分配型投資信託が駆逐される日まで書き続ける覚悟です。
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