こんにちは、5日から30日まで募集されている10月17日発行の個人向け国債変動10年(変動10)の金利が年0.16%(税引き後年0.127496%)と設定されました。適用金利のベースとなる10年国債の基準金利が年0.24%に上がり、前月募集から0.05%引き上げとなりました。メガバンクの普通預金金利の100倍超で、定期預金金利の数十倍以上です。それどころか、楽天証券と連携(マネーブリッジ)させた際の楽天銀行のプレミアム金利年0.1%(預金額300万円以下まで)よりも利回りが上回っています。10年国債の基準金利は、日銀が無制限に国債を買い入れる水準の年0.25%に迫っています。
金利は半年に1回見直し
個人向け国債は財務省(日本政府)が毎月発行しています。変動10の金利は半年ごとに適用金利が見直されます。通常の債券と金利は、逆相関の関係です。金利が上昇すれば債券価格が下落し、金利が下落すれば債券価格が上昇します。一方、個人向け国債は金利の上昇に追随して利回りが上昇するのにも関わらず、価格下落が起きません。つまり、金利の上げ下げに関わらず、債券価格が変動しないのが特徴です。しかも、どんなに金利が下落しても、最低金利年0.05%が保証されています。現在は日銀の金融緩和継続により依然として最低水準の金利が続き、金利下落余地がほぼない状況が続いています。さらに、日本政府が債務不履行にならない限りは元本割れとなりません。日本政府が破綻する確率は極めて低く、すごく安定した投資先と言えます。
こちらは、財務省の個人向け国債のWEBサイトです。個人の方が買いやすい安全で手軽な個人向け国債には、変動10年、固定5年・3年の3つの種類があり、それぞれの特徴をわかりやすく説明しています。また、現在募集中の個人向け国債の情報も掲載しています。
中途換金しても元本割れなし
変動10の満期は10年間ですが、発行後1年を経過すればいつでも中途換金が可能です。中途換金時に直近2回分の各利子相当額×0.79685が差し引かれます。たとえ中途換金をしたとしても、日本政府が債務不履行にならない限り元本割れは起こりません。地銀はもちろん、メガバンクやゆうちょ銀行、インターネット銀行、信用金庫、農林中央金庫などあらゆる金融機関の預貯金よりも安全度は高いと思います。万が一日本政府が債務不履行になれば市中金融機関は、ほぼ間違えなく無事ではないと容易に推測されます。ただし、変動10の弱点も当然あります。金利下落時に通常の債券で発生する値上がり益は、変動10では元本が固定されているため得られません。このブログに来ていただき、最後まで読んで下さり、ありがとうございました。
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