こんにちは、積み立て型少額投資非課税制度(つみたてNISA)では、S&P500や全世界、全米、先進国の各株価指数に連動する低コストインデックス型投資信託が人気を集めています。いずれも海外株を中心とする投資信託で、長期の資産形成の中軸に向いています。確定拠出年金(DC)専用投資信託でも、海外株のインデックス型投資信託に資金が集まっています。今年上半期の資金流入額トップ10は全て海外株投資信託で、うち7本が先進国株価指数に連動するインデックス型投資信託でした。日経電子版が21日、報じました。
コスト面などに課題
トップ10で先進国株価指数連動型7本以外は、バランス型が2本、アクティブ型が1本入りました。先進国株価指数連動型7本はいずれも日本を除く先進国株価指数に連動してます。維持管理費(信託報酬)が年0.1%台の投資信託は4本で、かつ分配金を出さずにファンド内で再投資をしていた商品は2本でした。分配金を出していた投資信託の分配金の支払い水準はほぼ健全な範囲とみられますが、非上場投資信託で分配金の払い出しはデメリットでしかないため大きなマイナスポイントです。残りの3本は年0.2%台を超えます。いずれも、つみたてNISAで買える信託報酬最低水準のニッセイ外国株式インデックスファンド、eMAXIS Slim 先進国株式インデックス、たわらノーロード先進国株式よりも信託報酬が高いです。ランキングに入っていないDC限定のインデックス型投資信託は信託報酬がさらに高いケースさえもあります。かつてDC専用投信はコストが安く「お宝投信」と言われていた時代もありましたが、つみたてNISA導入以降、インターネット証券会社で買えるつみたてNISA対象の低コスト投資信託よりも割高になってしまいました。ちなみに、DC専用投資信託は売買手数料が無料です。
DC専用投信の信託報酬引き下げを
水瀬ケンイチ氏のブログの該当記事
梅屋敷商店街のランダム・ウォーカー(トップページ)
DC専用投資信託の多くは企業型DCの運用対象商品となっています。企業型DCは会社が選定した運営管理機関(金融機関)が扱う投資信託から加入者(社員)が運用商品を選ばなくてはならず、つみたてNISAや個人型確定拠出年金(iDeCo)、特定口座と違い低コストの投資信託を求めて自分で運用管理機関を変えることはできません。つまり、企業型DCの加入者は選択の余地が極めて限られています。DC専用投資信託の信託報酬引き下げは大きな課題の一つだと思います。投信ブロガーでインデックス投資のベストセラー作家の水瀬ケンイチ氏は自身のブログで「今後暴落相場が来て社員が含み損状態になると、ただでさえ年金額が減って不満が企業側に押し寄せかねないなかで高コスト投信に対する不満が爆発、炎上することも考えられます。企業のDC担当者は、運営管理機関に対して早急な手数料(もしくは商品ラインナップ)の見直しを求めた方がよいと思います」と問題点を指摘し、警告しています。このブログに来ていただき、最後まで読んで下さり、ありがとうございました。
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