こんにちは、でんです。モーニングスター社が毎月集計している大手インターネット証券会社3社の投資信託積み立て契約件数ランキング11月版が公表されました。 1位はeMAXIS Slim 米国株式(SlimS&P500)、2位はSlim全世界株式(オール・カントリー)、3位はSBI・V・S&P500インデックス・ファンド(SBIVOO)で変わりませんでした。ただ、米国ハイテク株価指数のNASDAQ100指数の日々の値動きに2倍連動するように設計された極めてハイリスクの投資信託が二つランクインしました。iFree レバレッジ NASDAQ100(大和レバナス)が5位、楽天レバレッジNASDAQ-100(楽天レバナス)が9位でした。
ランキング算定方法
ランキングは、定期的に月次投資信託積み立て契約件数トップ10を公表している楽天証券、SBI証券、マネックス証券の公開情報を元にモーニングスター社が集計しています。各社ランキングの1位に10点、2位9点、3位8点…、10位1点とし、3社のランキング10位までのファンドの点数を出したそうです。満点で30点となります。
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安定の上位勢
積み立て型少額投資非課税制度(つみたてNISA)対象で、全世界株価指数やS&P500指数、全米株価指数、先進国株価指数に連動する低コストのインデックスファンドが上位10ファンドのうち、七つを占めました。上位三つ以外では、4位にSlim先進国、6位タイに楽天・全米株式インデックス・ファンド(楽天VTI)、8位に<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド(ニッセイ先進国)、9位タイにSBIVTIです。この七つの投資信託はどれもつみたてNISAや個人型確定拠出年金(iDeCo)で運用するのにふさわしく、大エースや4番バッターといった存在です。ランキング外ではSlim除く日本が素晴らしい投資信託で、ランクインの投資信託に勝るとも劣りません。
レバナスは長期投資に適正なし
今回ランクインした大和レバナスにしろ、楽天レバナスにせよ極めてハイリスクの商品です。あくまで1日の指数の値動きの2倍に連動する商品です。運用期間が2日目以上になると、2倍からずれます。運よく上場相場が続けば指数の2倍以上の大きなリターンが得られますが、下落相場が続けば指数の2倍以上に下落していきます。そして上昇と下落を繰り返すボックス相場では、長期になればなるほど指数に対して成績が劣後してきます。株式投資の基本は長期投資です。常に上昇相場が続くわけではなく、下落相場も来れば、ボックス相場も来ます。確かに長期でならせば全世界株や米国株、先進国株は上昇傾向にあります。しかし、レバレッジ型商品にとって最悪な展開と言える上昇と下落を繰り返す期間は想像以上に長いです。株価指数が上昇と下落を繰り返しながらも少しずつ上昇していく展開で、レバレッジ型商品は徐々に資産を削られるように下落していきます。はっきり言えばレバレッジ商品は長期投資には全く不向きで、積み立てて投資をする性質のものではありません。短期間で一気に利益を狙う時に投資する商品です。金融庁も長期投資には向かないと警告しており、つみたてNISAの対象から外れています。2024年からの新一般NISAでも投資対象から除外される見通しです。なお、通常のインデックスファンドに比べ、レバレッジ商品の手数料は数倍から十倍以上かかります。毎月分配型投資信託のように絶対にダメとまでは言えませんが、投資の主軸にはなり得ない商品です。
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