株式投資を始める際、生活防衛資金は絶対に確保すべきです。現金をほとんど、または全額投資に回すやり方は生活していく上で現金が必要になった場合にその都度、資産の売却を迫られます。売買が多くなった結果、多くの税金や手数料を払う恐れが出てきます。加えて手持ちの現金が少ないと株価の上下に大きく依存することとなり、精神的に落ち着かなくなるでしょう。仕事や趣味、友人や家族との時間に集中できない可能性が高くなります。
適切なリスク管理を
- 生活費の何カ月分?
- 当ブログの考え方
- 生活防衛費がない人は?
投資に関する本やブログ、動画を見ると、必要とする生活防衛資金は月額生活費の3カ月~24カ月とまちまちです。3カ月や6カ月を勧める人は病気や事故など突発的に現金が必要になったら資産を売却すればいいとしており、24カ月とする人は大規模災害による避難長期化、移転まで考えなければならないと主張しています。どの考え方も一理あるように感じます。
当ブログは投資個人のリスク(資産のブレ幅)許容度や投資する資産クラス、資産と負債の状況に応じ、生活防衛資金を6カ月~24カ月は確保すべきと考えています。元本が保証される個人向け国債(あるいは国債がわりの待機資金)を持たないで株式投資をする場合は24カ月以上必要と思います。筆者自身は24カ月としています。東日本大震災で被災した経験と記憶があるからです。電気や水道は数週間使用できませんでした。特に地域によっては停電が長引いてコンビニエンスストアや現金自動預払機(ATM)が使用できませんでした。長期間、インターネット銀行から現金を下ろすのが困難な状況に追い込まれました。一方で地銀や信金、郵便局は本人の身元確認が取れた場合は現金を払い戻す対応をしていました。(もちろん、これらの金融機関で投資信託を買うのは避けた方がいいのは変わりません)
ちなみに、この時期、TOPIXや日経平均といった株価指数は先行きの不安から暴落していました。こうした状況で株式を売却して現金を確保することは、相当な安値を覚悟しなければならず、長期投資で含み益が出ていた場合は加えて税金も払うことになります。そうした事態を避けるために生活防衛資金は24カ月以上とし、地銀や郵便局などに置いています。もちろん、平時では投資資金のプール先や振り込み決済の手段として手数料が無料、もしくは割安のインターネット銀行が便利な点は変わらないです。加えて株式投資は手数料の安いインターネット証券会社が有利なことは言うまでもありません。
十分な生活防衛資金がない人は現金をためる前に投資をしてはいけないのでしょうか。私は一緒に生活防衛資金と積み立て投資をすればいいのではないかと思います。同時並行で進めて生活防衛資金が2年以上など十分にたまった段階で、毎月の投資額を増やせばいいのではないでしょうか。株式投資は長期になればなるほど有利なため、小額から早く始めるのを勧めます。ただし、株式投資の名著などを通じて十分に理解、納得してから始めるのを勧めます。このブログでも後押しするような記事を今後も掲載していきます。焦りは手数料が高い「合法ボッタクリ投資信託」を買わせたい銀行や店舗型証券会社の営業マンに付け込まれることにつながりかねません。
当ブログにお越しいただき、読んでくださってありがとうございます。今回の話は好調相場の今こそ、肝に銘じたいです(自戒を込めて)。
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