こんにちは、でんです。米国S&P500指数は22日に年初来安値を更新し、高値から10%超安となる調整局面入りしました。23日も正午現在、前日の終値をやや下回っています。ロシアのプーチン大統領が21日に親ロシア派武装勢力が実効支配するウクライナ東部の「ドネツク人民共和国」「ルガンスク人民共和国」の独立を承認しました。「平和維持」を目的に両地域にロシア軍を進駐させる方針です。S&P500指数をはじめとする世界の主要株価指数はウクライナ情勢の変化に反応し、ほぼ全面安の展開となりました。加えて米国で記録的なインフレが続き、年内に複数回の利上げが見込まれています。しかし、いかなる展開になろうと全世界株や全米株、S&P500指数連動株、先進国株のインデックスファンドに長期投資をしているならば、ニュースや市場の空気に左右されることなく方針を守った投資を続けるのが極めて合理的です。
地政学リスクでもインフレでもない
確かにウクライナ情勢が今後どう転ぶか断言はできません。インフレや複数回の利上げは基本的に株式にとってマイナス要因です。調整局面が高値から20%超安の弱気相場になり、30%以上の暴落が起きるかもしれません。反対に今が相場の底で反転上昇するかもしれません。プロの機関投資家にとっても相場の転換点や見通しを当てるのは極めて困難です。個人投資家が到底見極められる代物ではないと自覚するのが賢明だと思います。実はインデックス投資を継続する上で一番の敵はウクライナ情勢などの地政学リスクでもなければ、インフレや利上げでもありません。相場を読むのが極めて困難なことでもありません。
極端な強気と恐怖
インデックス投資をする上での一番の敵は、投資家の心の中にある極端な強気と恐怖の感情です。2020年春からの2021年末までの記録的な急上昇相場で強気になり、イケイケになり過ぎた投資家が一部見受けられました。ハイテク銘柄に偏ったNASDAQ100指数にレバレッジをかけた投資信託「レバナス」がブームになったのが典型的な象徴例です。金融庁も警告している短期売買向けで長期の資産形成に全く適していない金融商品に対し、長期投資や積み立て投資(ツミレバ)なんて言い出す人さえも増えてきました。ツミレバの件はファンドを組成した運用会社の自分さえ儲かれば、投資家が過大なリスクをとっても構わないとする悪意の現れとしか言いようがありません。この運用会社を心から軽蔑しています。一方で今回の2カ月弱で10%急落した相場でも、2020年2月から3月に1カ月で30%超の暴落相場でも、パニックになり投げ売りをしている個人投資家を会員制交流サイト(SNS)で見かけています。感情に負け恐怖で株式を投げ売りすることは安値売りになってしまい、場合によっては含み損を確定させてしまうでしょう。そして投げ売りした投資家の多くはその後に訪れる(いつ訪れるかは分からない)上昇相場を取り逃してしまいます。
このブログに来ていただき、最後まで読んで下さり、ありがとうございます。全世界株や全米株、S&P500指数株、先進国株は長期では右肩上がりで成長しています。世界恐慌やリーマン・ショック、二度の世界大戦、核戦争危機などの大ピンチを乗り越えた上での結果です。
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