こんにちは、Global X Japanは1月31日、残存期間が1カ月以上3カ月未満の超短期米国債に投資する上場投資信託(ETF)「グローバルX 超短期米国債ETF」(東証版CLIP)を東証に上場しました。運用会社によると、運用管理費(信託報酬)は年0.0975%で、債券ETFの中では低コストの水準です。なお、銘柄コードは133Aと、従来の個別銘柄やETFの数字四桁ではなく、数字三桁+ローマ字大文字となっています。
米国債の中では相対的にリスクが小さい
債券は一般的に残存期間が短いほど金利変動への感応度(リスク)が小さくなります。残存期間が20年を超えるバンガード超長期米国債ETF(EDV)などが金利変動で大きく取引値(株価)が変動するのとは対照的です。運用会社によると、東証版CLIPは、超短期米国債指数Solactive 1-3 Month US T-Bill Indexに連動を目指します。ファンド内で米国ETFのGlobalX 1-3 Month T-Bill ETF(CLIP)に投資をしています。為替ヘッジはなしです。運用会社は米ドルマネー・マーケット・ファンド(MMF)の代替としての活用を想定していると言います、米ドルMMFは分配金を出さずにファンド内で毎月再投資して複利運用をしていますが、東証版CLIPは隔月(奇数月)で分配金を出す形としています。東証インデックスETFは諸経費を控除した利子・配当のみが原資となり、値上がり益や元本取り崩しによる分配は認められていません。原理原則通りならば、非上場投資信託の分配金とは違い、恐らくは健全な形で分配金を得られるとみられます。なお、二重課税調整対象かつマーケットメイク対象ETFです。
NISAに適正なし
東証CLIPは、NISAの成長投資枠対象ですが、いくら健全な形の分配金とはいえNISAで運用するのには全く向かないと感じます(そもそも、期待リターンが株式よりも低い債券はNISAに向きません)。NISA口座で分配金を受け取ると運用効率が落ちます。反対に再投資するとNISAの投資枠を消費してしまいます。分配金を出さない非上場インデックスファンドならば、NISAの投資枠を消費せずに分配金を再投資できます。とはいえ、指数への連動度合いや純資産総額規模、流動性、総経費率を確認した上ならば、分配金を受け取れる米ドルMMFと考えて投資することも想定できなくはないかと思います。東証ETFで禁じられている値上がり益や元本を原資とした分配を平気でしてくる非上場の隔月分配型や年4回分配型投資信託よりは、全然ましだと思います。なお、私は「長期、分散、低コスト」を基本に、全世界株式インデックスファンドと個人向け国債変動10年(変動10)で運用する方が好きですし、年齢などに一切関係なく多くの人に向いていると思います。
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